海馬 タツノオトシゴ
photo by Ed Schipul

海馬というと一般の人は脳の記憶に関係する部分の名称を思い浮かべると思いますが、漢方においてはあのタツノオトシゴのことを言います。

管理人の感覚だと、タツノオトシゴは水族館で見るか、マニアが家で飼育するものだと思っていました。

海馬は中国では強精作用の高い動物生薬として知られていて、有名な海馬補腎丸にはこの海馬をはじめ海狗腎や鹿茸など19種を配合されているのです。

精力剤の名前の頭に付くくらいですから、以下に精力剤として海馬が浸透しているかがわかるというものです。

海馬とは?

海馬

ヨウジウオ科のウミウマ属の魚で、オオウミウマやサンゴタツ、タカクラタツ、クロウミウマという種類の内蔵を取り除いて乾燥させたものです。

別名で大海馬、竜落子、竜落子魚、馬頭魚などとも呼ばれます。

昔の日本人は海馬を魚と思わず、長い間、虫の一種だと考えられていたそうです。

 

管理人管理人

タツノオトシゴは魚であることは以前から知っていはいるのですが、管理人は未だに魚と言われてもピンときません。あの形独特すぎてとても魚の概念とリンクしないんですよね。

中国での歴史は古いのですが、神農本草経に載るほど大昔ではありません。それでも、今から600年くらい前から民間療法として用いられています。

最近は、漢方での海馬の人気の高まりと、観賞用としての需要のために乱獲されて、かなり数が減っているといいます。

先の海馬補腎丸も時に安定供給できないことがあるようです。

海馬の効果・効能は?

昔の中国での民間療法から一貫して、海馬は補腎、つまり下半身のための強壮、強精目的で用いられています。

漢方処方においても、薬膳料理でも、どストレートにインポテンツ、精力減退、疲労回復にいいとされています。

他にも、夜間頻尿や尿もれという、これまた中高年男性の悩みのタネに対しても効果があると処方されます。

科学的にも、海馬に含まれる有効成分のテルペノイドには、男性ホルモンを分泌させる作用があり、マウスの実験でも雌の発情期を遅らせる作用と、去勢した雄マウス発情期を起こさせることが報告されています。

海馬は名実ともに精力剤として優れているのです。

こちらの記事で紹介している八味地黄丸。

軽度のEDに有効とよく処方されるのですが、この八味地黄丸に対し海馬補腎丸は強精作用が強く、ドカンと効かすには海馬補腎丸の方がおすすめです。

海馬の服用量は?

カプセル

海馬を単独で精力剤として服用することはあまりないのか、あるいは民間療法からくるもので薬膳として食することが多いからか、いろいろ調べたのですが、1日の服用量を見つけることはできませんでした。

唯一、ホワイトリカーのボトルに海馬を2~4尾入れて海馬酒を作って、日に30ccほど飲むという記載があったくらいです。

生薬としての海馬はあの姿のままなので、どうしても飲んでみたければ漢方処方の専門店に行って、散剤にしてもらうしかないでしょう。

そこまでするのはなかなか面倒くさいので、海馬補腎丸を服用するのがもっとも現実的じゃないでしょうか。

まとめ

精力剤生薬として非常に魅力的な海馬ですが、ネックなのはその希少さです。

さらに、タツノオトシゴ自体が小さな魚なので、乾燥させた海馬は3~4gしかありません。

ネット販売しているところを見つけましたが、2尾で4,000円以上もしていました。

よっぽどの酔狂な方じゃないと手を出せない精力剤です。

われわれはせいぜい海馬補腎丸で我慢するしかないですね。(それでも11,000円もしますけどね。)