マカ、Maca、Lepidium meyenii
photo by Vahe Martirosyan

この20年ぐらいの間に一気に知名度を上げて、今や代表的な精力剤の原料となったマカ。

最近は、更年期障害や妊活にいいと女性に大人気で、今や男性向けより女性向けの方が売れているかもしれません。

マカはまだ新しい生薬なので、漠然と「精力がアップするらしいぞ」という評判が先行して、はっきりとした成分や効き目に関する情報があまりありません。

そこで、マカに関する情報をまとめ、現在わかっている科学的な裏付けについて調べてみました。

マカとは?

ペルーのアンデス

マカ(学名:Lepidium meyenii 別名:ペルー人参)は南米ペルーの原産でアンデス山脈の4,000~4,500mの高地でのみ栽培される多年草の根の部分です。

ブロッコリーやカリフラワーと同じアブラナ科の植物で、アブラナ科でもナタネ、カラシ、カブやキャベツに近い種類です。

成長には風や寒さと十分な日光が必要で、高地の限られた条件でしか発育しませんが、その発育スピードは早く、他の植物の生育を許さないほど群生します。

そのことから、現地では繁殖力や活力の源と考えられ、性欲増進させる媚薬や不妊治療薬として男女を問わず用いられてきました。

その効果を裏付けるような話として、インカ時代にこの地を征服したスペインの馬が高地の厳しい環境に適応できずに全滅しかけた時に、マカの葉を食べさせることで全滅を免れた上に、再び繁殖できるようになったという逸話が残っています。

その効果は世界中の知るところとなり、今ではペルーの貴重な外貨獲得源として貢献しています。

ペルー政府もマカを厳重に保護し、マカを生のまま国外に出すことを禁止しています。

なので、手に入るマカやマカのサプリメントは全てペルー産のマカです。

食品としても優秀なマカの栄養

食品としてのマカ

マカは栄養価も高く、ペルーでは薬草としてだけでなく、食品としても利用されています。

マカに含まれる栄養素には次のようなものがあります。(乾燥マカのデータ)

  • タンパク質(10~16%)
  • 炭水化物(59%)
  • 脂質(2.2%)
  • 繊維質(8.5%)
  • カルシウム(150mg/100g)
  • 鉄(38.6mg)
  • 銅(5.9mg/100g)
  • 亜鉛(3.8mg/100g)
  • カリウム(2050mg/100g)
    ※灰分全体で4.6%
  • ビタミンC(8mg/100g)
  • ビタミンB1(チアミン:280mcg/100g)
  • ビタミンB2(リボフラビン:650mcg/100g)
  • ポリフェノールなどのフェノール類
  • エッセンシャルオイル(精油)

特に必須アミノ酸が豊富でバランスに優れ、体にいいリノール酸やオレイン酸なども含み、食品としても優れているのです。

含まれるアミノ酸

アルギニン、リジン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、バリン、グリシン、スレオニン、セリン、グルタミン酸、アスパラギン酸など

その他、マカの効能のもとになっているとみられる生物活性物質もいくつか明らかになっています。

  • Macaridineを始めとするマカに特有のアルカロイド群
  • Macaenes:マカ特有の不飽和脂肪酸
  • Macamides:Macaenesのアミン誘導体
  • Lepidine A and B
  • グルコシノレート:別名カラシ油配糖体
  • β-シトステロール:植物ステロールの一種

マカに期待される効能と実際の適用

マカで滋養強壮、精力アップのイメージ

マカは医薬品ではなく、あくまでも健康食品ですが、その効能は広く認められています。

現地ペルーでは伝統的に性欲亢進や生殖力アップのために使われていましたが、世界に普及した今ではさまざまな目的で用いられています。

強精・強壮作用

性欲を高める媚薬的な使い方や、精力アップ作用、EDの改善などが期待されます。

その他、滋養強壮、疲労回復、慢性疲労症候群の改善にも効果があるといわれています。

生殖機能向上

伝統的な利用目的として、男女ともに生殖能力の向上が期待できます。

男性では精子形成を活発にし、女性では月経サイクルを正常化して、妊活に効果を発揮すると期待されています。

更年期障害の改善

女性では妊活以外に、更年期障害の緩和に効果が期待されて用いられています。

うつや不安の軽減

マカは中枢神経にも作用し、うつや不安症を軽減する効果があるといわれています。

また、記憶力の向上にも効果があると期待されています。

持久力の向上

西洋では、マカを摂取すると持久力の向上が望めるとスタミナ向上のためのサプリメントがもてはやされています。

ボディビルダーの間ではステロイドの代わりとして用いられたりもしています。

マカの効果は科学的にはどうなの?

マカの効能の研究報告

マカはまだ新しい素材なので、十分に研究が尽くされているとは言えませんが、徐々にその効果が科学的にも証明されつつあります。

研究範囲が非常に広いので、男性機能に絞ってまとめてみました。

マカの性欲亢進効果

マカの伝統的な使い方である媚薬効果は明らかで、性ホルモンの変化を介さずに効果を現すようです[1]

性欲を高める効果は脂肪酸のMacamideという成分によるものと考えられています[2]

マカの性欲亢進作用は単発で飲んでも効くものではなく、継続的に服用してはじめて効果を発揮すると報告されています[3]

健康な男性の研究では継続して4週間でやや性欲亢進の効果が出始め、8週間および12週間で4割以上の人で性欲が増すという結果が出ています[1]

マカの勃起不全(ED)改善効果

軽度のED男性に対してマカの効果を調べたところ、プラセボ群と比べて優位にEDの改善効果が認められたと報告されています[4]

ED評価のスコアが悪い(つまりEDの程度が重い)人ほどより効果があったということです。

また、抗うつ薬の服用によって性欲がなくなった男女に12週間に渡ってマカを使用してもらったところ改善が見られたと報告されています[5]
この研究ではマカの用量が多いほど効果がありました。

マカの性ホルモンに対する効果

以前の海外の研究では、マカを投与してもテストステロンが上昇する結果を得られませんでしたが、近年の日本の報告では男性ホルモンの産生を高める結果が出ています[6]

女性ホルモンのエストロゲンに関してはマカの使用で上昇するという結果はまだ得られていません。

マカの前立腺肥大に対する効果

管理人世代の男性にとって厄介な前立腺肥大に対して、マカが効果的である可能性が示唆されています。

マカには前立腺肥大治療に使われるフィナステリド(AGAの薬として有名)と同様の前立腺を縮小させる効果があると報告されています[7]

マカの精子形成に対する効果

マカは精子の産生を高める効果があり、精巣がダメージを受けた場合にも精巣を保護する作用があるとされています[8]

精子形成が活発になれば不妊が改善することも期待できます。

 

 

これまで漠然とマカを精力剤の1つと考えていましたが、どうも男女ともにリビドーをアップ(性欲増進)させたり、生殖能力を向上させたりするのが主な作用のようです。

今、男性女性を問わず、妊活サプリとしてマカがもてはやされているのも納得ですね。

マカの推奨摂取量

推奨用量

サプリメントとして錠剤やカプセル剤で服用する場合は、標準的な用量は1日あたり1,500~3,000mgとされています。

もし、ペルーに住んで生のマカを食品として摂取する場合は、68kgの人で1日あたり11~24gとされています。

 

管理人管理人

ペルーの人はわれわれがニンニクで精をつける感じでマカを食べるんでしょうかね?
量からするとニンニク並ですから・・・でも、ニンニクと違い美味しくはないらしいです。

マカの副作用は?

研究報告ではマカの副作用に関するものはあまりないのですが、1つは特に副作用は認められなかったと報告し[9]、もう1つでは血中ALT(肝酵素)の上昇と血圧の上昇があった[10]と報告されています。

サプリメントの使用では、不眠や頭痛が出る場合があるという話もあります。

しかし、米国ハーブ製品協会(APHA: American Herbal Products Association)では「適切に利用する場合は安全に摂取できるハーブ」であるクラス1に指定されています。

なので、一般的な使用において副作用の心配はほとんど無いでしょう。

 

管理人管理人

マカは子作りに励みたい人には最適みたいですね。
でも、マカの性欲亢進作用は管理人世代にとっても非常に魅力的ですね。
性欲減退に悩んでいる人で、ヨヒンビンはちょっと怖いという人はマカを試してみるといいかもしれません。

管理人の愚息管理人の愚息

マカだけで十分勃たない人は他の精力剤との合わせ技かバイアグラでボクはギンギンになると思うよ。

参照

1. Gonzales GF, et al Effect of Lepidium meyenii (MACA) on sexual desire and its absent relationship with serum testosterone levels in adult healthy men . Andrologia. (2002)

2. Zheng BL, et al Effect of a lipidic extract from lepidium meyenii on sexual behavior in mice and rats . Urology. (2000)

3. Lentz A, et al Acute and chronic dosing of Lepidium meyenii (Maca) on male rat sexual behavior . J Sex Med. (2007)

4. Zenico T, et al Subjective effects of Lepidium meyenii (Maca) extract on well-being and sexual performances in patients with mild erectile dysfunction: a randomised, double-blind clinical trial . Andrologia. (2009)

5. Dording CM, et al A double-blind, randomized, pilot dose-finding study of maca root (L. meyenii) for the management of SSRI-induced sexual dysfunction . CNS Neurosci Ther. (2008)

6. 玉田 尋道   :  マカエキス末(MACAXS)の男性ホルモン産生能増強作用と妊娠に及ぼす影響 . Food style 21 19(9), 50-52, 2015

7. Gonzales GF, et al Red maca (Lepidium meyenii) reduced prostate size in rats . Reprod Biol Endocrinol. (2005)

8. Gonzales GF, et al Effect of Black maca (Lepidium meyenii) on one spermatogenic cycle in rats . Andrologia. (2006)

9. Shin BC, et al Maca (L. meyenii) for improving sexual function: a systematic review . BMC Complement Altern Med. (2010)

10.  Valentová K, et al Maca (Lepidium meyenii) and yacon (Smallanthus sonchifolius) in combination with silymarin as food supplements: in vivo safety assessment . Food Chem Toxicol. (2008)