精力剤として有効なマムシ

管理人の年代で、下半身に効く精力剤といえば、まず思い浮かぶのがマムシでしょう。

マムシを実際に食べたり、黒焼きを服用したりしたことのある人は少ないでしょうが、赤まむしドリンクなら飲んだことのある人は多いと思います。

”マムシ”と”赤まむし”とどこが違うんでしょう?

また、生薬としてみるとマムシは”反鼻(ハンピ)”と呼ばれるそうですが、その名の由来は何なのか?さらに、精力剤としての効果は信頼に値するのか?などについて調べてみました。

マムシ(反鼻)とは?

そっくりだね

 

反鼻は中国の本草学の集大成である「本草綱目」の中で”蝮蛇”として紹介されています。

胆と肉が記載され、ハンセン病、関節リウマチ、瘰癧(結核により首のリンパ節が腫れる病気)、痔などの治療に用いられていました。

蝮蛇はクサリヘビ科のハブ属で、特にアオハブ(タイリクハブ)を指すといわれています。

アオハブには鼻はないのですが、鼻が上を向いているように見えるため”反鼻”と名づけられたといわれています。

反鼻はアオハブの皮をはぎ、内臓を取り除いて、乾燥させた生薬の名として使われます。

アオハブは中国大陸に広く生息するのですが、日本には棲んでいません。
ですので、日本の反鼻は近縁であるクサリヘビ科のマムシを代用しています。

日本では昔から、滋養強壮や疲労回復に反鼻を黒焼きにして服用したり、お酒に漬けて飲んだりして利用されてきました。

変わったところでは、前に紹介した鹿茸、津蟹と配合した「伯州散」は化膿した傷や切り傷によく効くと有名です。

近年はもっぱら、精力剤として生のマムシを漬けたマムシ酒やドリンク剤の「赤まむし」の他、薬膳料理として食べたりするのがメインになっていますね。

 

管理人管理人

ところで、この”赤まむし”はマムシと別の種ではなく、通常より赤い個体のことをこう呼ぶのです。
でも、第三類医薬品のリストでは”赤まむし”、”反鼻”、”マムシ胆”は別々に扱われているんですよね。なんででしょう?

マムシの利用方法

マムシにはアミノ酸、脂肪酸、コレステロール、タウリン、ビタミン類などの豊富な影響を含み、さまざまな効能を示します。

生薬としての反鼻は粉末または黒焼きにして強壮薬、精力剤として服用したり、上に述べた配合剤の伯州散は直接、傷に塗る外用薬としても用いられます。

反鼻またはマムシをそのままお酒に漬けて精力剤として飲用したり、マムシの皮を傷口に貼り付けて膿を吸い出すのに利用したり、胆を乾燥させて眼病に使ったりします。

マムシの認められた効能

精力アップ

漢方薬としての反鼻は強壮作用、強精作用があり、疲労回復や冷え性に対する効能が認められています。

日本の医薬品ではほとんどがドリンク剤になります。

その1つ、第二類医薬品に指定されている「マムシグロンスーパー内服液」の効能は次のようになっています。

効能・効果

滋養強壮、虚弱体質、肉体疲労・病中病後・食欲不振・栄養障害・発熱性消耗性疾患・産前産後などの場合の栄養補給

典型的な栄養ドリンクの効能書きですね。

マムシ入りの栄養ドリンクは第二類と第三類の違いはあれど、3分の1くらいが医薬品として販売されています。

カテゴリーとしては強壮剤なので、精力増強作用は十分期待できると思います。

珍しいクスリとして軟膏も発売されていて、「阪本赤まむし膏」では次のような効能が認められています。

効能・効果

きりきず、にきび、顔・手足のあれ、かゆみ、ひび、あかぎれ、しもやけ、いんきん、たむし、水虫、疥癬、くさ

 

管理人管理人

マムシはその形がペニスそのものですから、いわゆる漢方の”相似の理論”からも、心理的なプラセボ効果からも、精力剤としての効果を強力に発揮しそうですね。

マムシに勃起力を改善する作用はある?

増大したペニスのイメージ

マムシ料理を食べた後はギンギンになって眠れなくなるとはよく聞きますが、精力剤としての効能が認められているくらいですから、その証明の必要はないでしょう。[1]

では、EDに悩む男たちの勃起機能を改善する効果はあるのでしょうか?

ひとつ興味深い研究報告があって、高脂血症に対するマムシの効果として血管内皮への脂肪の沈着を防ぐ効果が認められました。[2]

EDは血管性の場合、下の記事に書いたように動脈硬化から起こってきます。

血管内皮への脂肪の沈着を防ぎ動脈硬化を防ぐとなれば、EDに対して効果を発揮するかもしれません。

ただ、研究が不十分なので、すでに動脈硬化が起こってしまっている血管にどれだけ効くのかは未知数です。

また、ドリンク剤を単発で飲んだからといって得られる効果ではないので、漢方の反鼻を継続的に服用する必要がありそうです。

マムシの副作用は?

ある種、動物性の食べ物ですから、特に禁忌や副作用などは心配ないようです。

あるとしたら蛋白に対するアレルギーくらいでしょうか。
ドリンク剤の場合は他の生薬や薬品が添加されているので、それらが何らかの副作用を起こすことはあるかもしれませんね。

漢方では性質や証から処方を考えるので、合わない体質、疾病というのがあるかもしれません。

余談になりますが、マムシの毒は血液に入ると良くないですが、口に入る分にはまったく心配ありません。

 

管理人管理人

勃起機能の改善は無理でも、強壮作用・強精作用はあるので十分使う価値のある精力剤でしょう。

参照

1. 加藤 正秀 , 杉川 昌輝 , 赤羽 志津子 : 反鼻の薬理学的研究(第1報) : 反鼻の寒冷ストレスおよび振盪ストレス負荷マウスに対する作用. 生薬学雑誌 39(4), 270-276, 1985

2. 森浦 俊次 , 松田 秀秋 , 久保 道徳 : 生薬・マムシの薬理活性研究(第4報) : 50%エタノールエキスの実験的高脂血症に対する作用. 生薬學雜誌 49(2), 204-207, 1995